これまで地中トラブルの解決や、高所メンテナンスの重要性をお話ししてきました。最終回となる今回は、オーナー様が最も気になる「施工コストと品質」の本当のバランスについて、私たちの本音をお伝えします。
1. なぜ「安さ」だけを求める施工は、2年で破綻するのか
防犯カメラの見積もりで極端に安い業者がいる場合、カメラ本体ではなく施工に使う「見えない部材」を削っているケースがほとんどです。
例えば、配線のつなぎ目に一般的なビニールテープを巻くだけの処理。これなら施工直後も1年目も問題なく映ります。しかし、上空の過酷な雨風や直射日光に晒されると、2年もしないうちにテープは劣化して剥がれ、隙間から水が侵入してショート。カメラは故障してしまいます。
2. 「融着テープ」と「ヤニ入りシュリンク」を絶対に譲らない理由
私たちは、見積もりの数字が他社より少し上がったとしても、見えない部分の部材を削ることは絶対にしません。
- 自己融着テープ: 引き伸ばして巻くことでテープ同士が完全に一体化します。
- ヤニ入りシュリンク(熱収縮チューブ): 内側に防水の接着剤(ヤニ)が入っており、熱でガッチリと密閉します。
これらを徹底して初めて、何年経っても水一滴通さない完璧な防水・絶縁ルートが完成します。これらは、かつて一度の断線も許されなかった「有線放送の施工」において叩き込まれた、基本中の基本なのです。
3. 「それでも故障は起こる」からこそ、施工で手を抜いてはいけない
正直にお伝えしなければならない現実もあります。上空6〜7mという過酷な環境では、落雷や台風、鳥害による故障を100%ゼロにすることはできません。
だからこそ、私たちは施工の段階で手を抜いてはいけないと考えています。 もし施工の手を抜いてしまえば、故障の確率は何倍、何十倍にも跳ね上がり、少しの雨や風でシステムが簡単にストップしてしまいます。
「防ぐのが難しい自然のトラブルがあるからこそ、人間の技術で防げるリスクは最初からゼロにしておく」。 これが、インフラを支え続けてきた私たちの責任です。

4. 10年先を見据えた施工の選択
私たちは、手抜きをして「その場だけ2年持てばいい」という仕事は、プライドが許しません。防犯カメラは、お店の安全を10年先まで守り続ける大切なインフラだからです。
数年後にトラブルを起こして結局高い修理費がかかるような施工ではなく、最初から「見えない場所まで一級品」の施工をお届けすること。 「2年後に、このカメラを選んで本当に良かった」と実感していただける施工品質を、これからも私たちは守り続けていきます。

